高級車を何台も乗り回しているYouTuberを見ると、「どうやってそんなお金を出しているんだろう?」と不思議になりますよね。今回は、そんな華やかな動画の裏側にある、意外な仕組みとリアルなリスクについて分かりやすく解き放っていきます。
なぜ高級車を何台も買えるのか?「車操業」のカラクリ
数千万円もするランボルギーニやフェラーリを何台も持っている人は、決して「現金でドカンと買っている」わけではありません。そこには、仕組みを使った賢い(そしてハラハラする)買い方があります。
- 「残価設定ローン」で月々の支払いを抑える 車を買うとき、「数年後に車を売ったらこれくらいで売れるだろう」という将来の予想価格(残価)をあらかじめ引いておき、残った金額だけを月々返していくローンがあります。特に高級車は値崩れしにくいため、数千万円の車でも見た目よりずっと少ない月額で乗り始めることができます。
- 車自体が「動画を作るための道具」であり「経費」 YouTuberにとって、車は単なる乗り物ではなく、動画のネタ(コンテンツ)です。購入費や維持費を事業の「経費」にして税金を抑えつつ、「買ってみた」「納車された」「トラブルが起きた」という動画を公開して再生数を稼ぎ、その広告収入でローンの支払いをまかなっています。
- 高回転で買い替える理由 同じ車にずっと乗るよりも、次々と新しい話題の車に乗り換えた方が視聴者も飽きず、再生数が稼げます。つまり、「車を買って動画にし、その収入でまた新しい車を買う」という、いわば「車操業」とも呼べるサイクルを回しているのです。
華やかに見えて実は超危険!一発で詰む2つのリスク
表面上は夢のような生活に見えますが、実態はつねに崖っぷちを走っているような状態です。
- リスク①:たった一度の事故で数千万円の借金が残る 「数年後に高く売れる」ことを前提にローンを組んでいるため、事故を起こして車に傷がついたり修復歴がついたりすると、売るときの価値がガクンと落ちます。しかしローンの残高は減りません。売っても返しきれない数千万円の借金だけが手元に残ってしまいます。
- リスク②:再生数が落ちても、高い固定費は止まらない 高級車は乗っていなくても、保険料や駐車場代、税金などで毎月数百万円規模のお金が飛んでいきます。もし動画の再生数が落ちて収入が減ってしまっても、毎月の高い支払いは待ってくれません。
このように、高級車系YouTuberの活動は、華やかなエンタメであると同時に、高いリスクをとってローンを回し続けるとてもシビアな個人事業なのです。
さて、こうした「高額なローンと話題性」に頼ったビジネスモデルですが、このまま何年もずっと続けていくことはできると思いますか?
前半からの続きとして、このビジネスモデルが直面する「年齢の壁」と、その先にある現実について見ていきましょう。
「若い×高級車」というギャップが消えたあとの壁
これまで視聴者を惹きつけていた最大の理由は、「若い女性がスーパーカーを何台も乗り回している」という強いギャップでした。しかし、どれほど人気があっても時間とともに状況は変わっていきます。
- 視聴者の「慣れ」とギャップの消失 年齢を重ねていくと、「若いのにすごい」というインパクトは必然的に薄れていきます。単に新しい車を買ったというだけでは動画が再生されにくくなり、これまでと同じ方法で話題を集めることが難しくなってきます。
- ビジネスの相手(顧客)も離れていく 本人の知名度や「若くて華やか」という理由で集まっていた若いクリエイターや経営者たちも、時間が経てば「次にバズっている新しい若いアイコン」へと流れていきます。若さや話題性を武器にした集客は、長く続けるのがとても難しい構造になっています。
- 本業の士業(会計士など)として戦う厳しさ 表舞台から降りて地味な会計・税務の仕事に戻ろうとしても、何年間も実務の現場から離れていた場合、地道に現場で経験を積み重ねてきたベテランの会計士たちと知識や実績で勝負するのは容易ではありません。
これからの「逃げ切り(出口)」戦略
この「車操業」を永遠に続けることはできないため、どこかで次のステップへ移る必要があります。考えられる道筋は主に3つあります。
- 実業へ完全にシフトする 本人の見た目や知名度に頼るのをやめ、車の売買やカスタムショップ、アパレルなど、自分が表に出なくても回るビジネスに資金を投資して移行する道です。
- 稼げるうちに資産を作って逃げ切る(早期リタイア) 話題性があって一番稼げる時期にしっかりお金を残し、不動産や株式などに投資して、今後のローンや維持費に追われない生活へ逃げ切る方法です。
- 動画の方向性をガラリと変える 結婚や家づくりなど、人生のライフステージの変化に合わせて動画の内容を変え、親しみやすさを売りにしたコンテンツへ路線変更していくやり方です。
高級車を次々と乗り換えるスタイルは、一見すると羨ましい勝ち組に見えますが、その実態は「限られた期間の中でいかに売り逃げ切るか」という、時間との戦いでもあります。
みなさんは、このように時代の変化や年齢とともに厳しくなっていくビジネスモデルについて、どのように感じますか?
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