こうやって捏造記事は生まれるのか!勉強になります。
ネットで、『今、日本人の海外旅行先「断トツ1位は韓国」』の記事が話題になっていました。
このタイトルの元記事をしらべたところ、PRESIDENT Onlineというサイトの1記事です。
サイト名からわかるように、雑誌のPRESIDENTを発行している会社です。
PRESIDENTという雑誌は、図書館でざっと見たことがあります。
本当に、ざっとで、もう二度と手にすることはないと思います。
私のPRESIDENTという雑誌のイメージは、意識高い系・年寄り版です。
これを書いているときに、最新版のPRESIDENTの特集のキャッチコピーは、「金持ち老後 ビンボー老後」でサブキャッチが「全世代別◎人生100年、お金に困らない生き方」でした。
PRESIDENTという雑誌は、若い人向けではないと思います。
どちらかといえば、読者は年寄りだと思います。
そんな人の、「金持ち老後 ビンボー老後」って何歳でしょうか。
プレジデントを読んでいる人は、すでに老後に片足を突っ込んでいると思います。
そんな状態から老後の生活を考えても遅いような気がします。
さて、そんな年齢高い、いえ、意識高い、いや、格調高い雑誌を販売している会社のサイトです。
どのような記事か気になります。
記事は、『JTB総合研究所は2019年8月、日本から海外に向かう「アウトバウンド日本人海外旅行動向」を公表した。』で始まります。
つまり、この記事は、「JTB総合研究所」のデータを元にして書かれたと予想できます。
そして、この記事の著者がデータをみて、旅行者が増えていることに触れています。
つづいて、「同社の早野陽子主任研究員は」と自分の分析のあとに、JTB総合研究所の研究員の分析を紹介しています。
つづいて、分析が書かれていますが、この分析はJTB総合研究所の分析ではなく、この記事の著者の分析のようです。
しかし、流し読みをすれば、JTB総合研究所の分析のようにも見えます。
そして、ここで「日本人の訪問人数が最も多いのは韓国。」と続きます。
はい、捏造。
確かに、JTB総合研究所のデータをみれば、韓国の訪問者数が多いように見えます。
なぜなら、「地域別日本人訪問者数推移」のランキングで韓国が一番上に来ているからです。
しかし、この表は、ランキング順に並んでいるわけではありません。
さらにこの表は、アメリカ、ハワイ、グアムと分かれています。
それらを足すと、トップはアメリカになります。
いやー、今回の記事は勉強になりました。
文章の書き方を勉強しているものとしては、これを参考にして捏造記事を書きたいと思います。
有名なところのデータや分析結果に、自分の意見を混ぜてミスリードし、捏造記事を作成する。
あっぱれです。これがプロの仕事ですね。
ちなみに、記事のタイトルの「断トツ一位」ですが、「断トツ」は、「断然トップ」の略です。
だから、「一位」はいらないのではないでしょうか。
なんとなく、「頭痛が痛い」を思い出しました。
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