300万円のジェットを即予約?世にあふれる「Z世代論」の違和感
「3万円のブランドバッグは買わないのに、スマホで300万円のプライベートジェットを即予約する」
このような極端なニュースを目にしたことはないでしょうか。高額な物を所有するよりも、旅行や特別なイベントといった「体験」にお金を使いたいという人が増えているのは事実です。しかし、どれほど体験を重視しているからといって、数百万円の飛行機を日常的に予約できる人など、実際の世の中にはごくわずかしか存在しません。
実際に買っているのは、動画の企画で派手な演出をする有名配信者や、ごく一部の富裕層だけです。そうした珍しい例だけを都合よく切り取り、「今の若い人はみんなこうだ」と全体の話にすり替えているのが、こうした情報のカラクリです。
なぜ「実態とかけ離れた記事」が作られ続けるのか
では、なぜこれほど現実とかけ離れた話が、あたかも全体のトレンドであるかのように語られるのでしょうか。
大きな理由は、その記事を読んでいるのが若者本人ではないからです。このような「若者論」を消費しているのは、自分たちとは異なる価値観を持つ世代を「理解しにくい存在」として観察したい大人たちです。
読み手の目を引くために、「3万円はケチるのに300万円は即決する」という極端なギャップを強調したタイトルが付けられます。当事者である若い人たちが読まない場所で書かれているからこそ、実態とズレていても反論されにくく、作り手の言いたい放題になりやすいという構造が存在します。
少数の世代だからこそ「語られやすい存在」にされる構造
この問題の根底には、日本の人口バランスも大きく関係しています。少子高齢化が進む日本では、若い世代の人数が絶対的に少なく、社会の中で大きな声を持ちにくい環境にあります。
人数が少ない世代は、自分たちの実情を大きな声で発信して世間の誤解を正すことが簡単ではありません。その結果、上の世代から「最近の若者は何を考えているか分からない」「極端な行動をする存在だ」と勝手に決めつけられ、都合のよいラベルを貼られやすくなってしまいます。
印象操作に惑わされず「主語の大きさ」を見抜く
「Z世代は〜」「最近の若者は〜」といった大きな主語で語られるニュースに出会ったときは、一度立ち止まって考えることが大切です。
- 誰がその記事を書いているのか
- 誰に向けて発信されている情報なのか
- ごく一部の目立つ例を、全体のように見せていないか
インパクトのある数字や極端な極論に惑わされず、その裏側にあるカラクリを見抜く視点を持つことが求められています。
世間にあふれる「一括りにされた世代論」や極端なニュースについて、皆さんはどのように感じていますか。ぜひご意見やご感想をお聞かせください。
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